今さら『マルコヴィッチの穴』借りたよ
しかし、日々、日記を書くということは実につらいものである。
しかも、書いた日記を人様に見せるのであるから、これほど恥ずかしくつらいものはない。
日記を書くことよりもつらいのは題名をつけることである。これはもう拷問としか言いようがない。私は題名を考えるのにいつも1時間はかかる。「さて、本日も我が日記を書こうではないか。」と意気揚々とモニターの前に座りはするが、いざ題名を入力するフォームにカーソルが置かれるとたちまち深淵なる闇に我が心が引き込まれてしまう。本文は30分ぐらいあれば仕上がるのだが、題名をつけることだけはいつももがき苦しむ。首筋にはじっとりと汗をかき、胃は痙攣する。コーヒーカップを持った右手は震え、いつもコーヒーをカーペットにぶちまける。もはやそのカーペットの本来の色を想像することは不可能に近い。カーペットを購入した私も既に本来の色を忘れている。
そんなことはもちろん嘘であるが、題名をつけることほど苦しいものはないことは事実である。題名を決めた後は、それはもう耐えしのぎ難い重圧から解放されたような気分になる。小学校にて宿題を忘れ、床に正座をさせられ時間がたった後、先生から許しを得た時のような、そんな気分になるものなのである。
できることなら、題名をつける権利を誰かに譲渡したいところだが、それは私の意思決定に反するものではないか。やはり題名ぐらいは自分で考えなければならない。
しかし、このインターネット上に私の日記を公開し、それに題名をつけることが続く限り、我が心にとって平穏な日々が訪れることは無きに等しいと言っても過言ではない。
今日はTSUTAYAで携帯のクーポン画面を見せるとレンタル料半額だったんで、色々物色してみたんですけどウチの借りたいヤツがことごとく借りられていて大弱り。
本当は「ブレイド2」か「スパイダーマン」を借りたかったんだけどなかったんで、SF映画のコーナーを見てたらスタンリー・キューブリックの「博士の異常な愛情」があったんで手を伸ばそうとしたけど、「いやいや、今ウチが観たいのはこういうんじゃなくて、こう脳ミソ空っぽで観れる派手なアクション映画だろう。」と自分に言い聞かせ、敬愛するキューブリック殿には悪いが「博士の異常な愛情」はやめて結局「007 ダイ・アナザー・デイ」を借りる。「博士の異常な愛情」の隣にあった「蠅男の恐怖」にも食指を動かされたが数秒後には興味をなくす。
半額だからもう一本借りようかと思い、昔から興味はあったが全然観てなかった「マルコヴィッチの穴」をようやく借りることにした。
そんなわけで、特にオチがないまままた今度。